第3回「小浜節」小浜島

「小浜節」の歌詞と大意

方言の発音を文字で正確に表すことは難しいのですが、あえて書くとなると「小浜節」は小浜島の方言で「クママブシ」、現在島で主流は「クモーブスゥ」。
「言葉の文化は時代とともに変化しますからね」と小浜島の仲盛長儀さん。
石垣の方言では「クモーブシ」、そのほか「クモマブシ」などいろいろな呼び方があるようです。

曲名だけでもいろいろな呼び方があるとは、なんだかちょっとややこしい感じもしますが、もちろん「コハマブシ」でも通じますのでご安心を。

島で最も高所である大岳を登る入口に「小浜節」の歌碑が建立されていますので、今回は歌碑にある歌詞と大意をご紹介いたします。

小浜節」(小浜島)

一、だんちよ てゆまりる 小浜てる 島や
  大岳ば くしゃで 白浜 前なし

二、大岳に 登てぃ 押しとみゆ見りば
  稲粟ぬ なうり 弥勒 世果報

三、稲粟ぬ 色や 二十才頃 女童
  粒美らさ あてぃど 御初 上ぎるヨー

(大意)
 一、世に誉れ高い小浜島は、大岳を背に、白浜を前にしている。

 二、大岳に登り四方を眺めれば、稲粟がよく稔り豊年満作である。

 三、稲粟の色は、二十歳頃の女童のように色艶良く粒そろいで、
   初穂は神仏に捧げましょう。


一番は小浜島のシンボルである大岳と白い浜といった島の情景を、二番、三番では豊作の情景をうたっています。

八重山・宮古が過酷な人頭税で苦しめられていた時代、男性はお米を、女性は反布を上納していました。

当時、竹富島や黒島の島人たちは西表島に渡り、大自然の厳しい環境のなかで土地を開拓し稲作を行っていたそうですが、水が豊富な小浜島は自分たちの島で稲作をすることが可能でした。
二番ではこのような自然に恵まれた島での豊作の様子と喜びをうたい上げています。

かつては200ヘクタール以上の水田があった小浜島ですが、現在ではキビ(さとうきび)や畜産が主流となっているそうです。

「むかし田んぼであったウリンダは、いまはすべて畑と変わりキビを植えています」と小浜島の黒島精耕さん。

大岳の山頂から見渡すと黄金色の稲穂が広がっていたという光景は、時代とともにすっかり様変わりしてしまったようですが、さとうきび畑や牧草地の青々とした緑と赤土が織りなすパッチワーク、どこまでも青い海、島の美しいのどかな風景は見るひとのこころを和やかにしてくれます。

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