第2回「てぃんさぐぬ花」沖縄本島

それぞれの「てぃんさぐぬ花」~ ウチナンチューを中心に、観光客、移住者、それぞれの「てぃんさぐぬ花」への想い 

・子どものころ、親子ラジオから流れてきていたのを聞いていて自然と覚えた。(沖縄市50代男性)

・近所のおばぁがよく歌ってくれていました。(南城市50代女性)

・「てぃんさぐぬ花」は私の島ではむかし「ちんさぐぬ花」と言っていました。
戦後まもなく、テレビも何もない頃、那覇や与那原へお芝居を見に行ったけど、「てぃんさぐぬ花」のお芝居もありましたね。(沖縄市70代女性)
 
・小学校で習ったよ。(那覇市40代女性)

・まったく知り合いのいない沖縄に移住してきた日、たくさんの荷物を持って空港からゆいレールに乗ると「てぃんさぐぬ花」が流れていました。これからの新しい生活に期待と不安でいっぱいでしたが、“沖縄に来たんだなぁ”と思いました。「てぃんさぐぬ花」を聞くと、初めて沖縄に着いたばかりの頃を思い出して、その時の自分の気持ちが懐かしく、初心にかえります。(糸満市40代男性)

・孫の幼稚園ではお遊戯で「てぃんさぐぬ花」を踊っていました。(南城市60代男性)

・「てぃんさぐぬ花」という唄は知らなかったけれど、子どもの頃、鳳仙花を爪に塗ったり、色水を作って遊びました。沖縄へ遊びに行くようになってから唄を知って、沖縄でも同じ遊びをしていたんだなぁと知りました。歌詞の意味もすごく納得できます。(埼玉県50代女性)
  
・方言もよくわからなかったが、歌うことが大好きだったので子どもの頃によく唄っていた。しかし、自分が歌うとみんな笑っていた。子どものときは不思議に思っていたが、大人になってからわかったのだけれど、「てぃんさぐぬ花やチミサチに染みてぃ」を「てぃんさぐぬ花やチビサチに染みてぃ」と唄っていたからだった。(沖縄市60代男性)
※「チミ」は「爪」のこと。「チビ」は「お尻」のことです。

・決して華やかな唄ではないけれど、一番じっくり聴ける唄かも。(うるま市30代女性)


「てぃんさぐぬ花」の想いを尋ねると、必ずと言っていいほど、「子どもの頃に唄ってもらった」とおっしゃいます。
「こんな唄だったよね?」とすぐに口ずさむ方も。
笑っちゃうようなエピソードから、じーんとするエピソードまで、心のなかにそれぞれの「てぃんさぐぬ花」が咲いているようです。

沖縄民謡「てぃんさぐぬ花」は、てぃんさぐぬ花をつかった身近な遊びから、夜空の星を例えて宇宙より親の教えは尊いと説く、発想の豊かさがやさしくも壮大な世界観をうたっています。

「私を産んでくれた親はずっと私を見守ってくれている」という言葉には、私は事故で長い間入院していた私をずっと看病してくれていた母を思い出し、目頭が熱くなる思いです。

みなさんも、大切に見守ってくれていた親御さんのことを思い出しませんか。

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