久米島 兼城十五夜村あしび

旧暦8月15日の十五夜。
沖縄県内各地で、さまざまな伝統行事やお祭りが開催されます。

久米島の海の玄関口・兼城(かねぐすく)集落には、島で唯一の獅子舞が現存しています。
十五夜では、集落の無病息災、五穀豊穣、集落の繁栄を祈願して、獅子による神事「拝所まわり」が、翌日には「兼城十五夜村あしび」が開催されます。

兼城公民館の広場で繰り広げられる「村あしび」には、老若男女の多くの地元の人たちが集います。
たくさんの子どもたちも「村あしび」を楽しみに会場へやって来ます。

ステージのそばから子どもたちが獅子に向かって何やら囃し立てています。
このあと、なんと獅子はステージからビヨーンと飛び降り、子どもたちのところへ突進していきました。

兼城の暴れ獅子が縦横無尽に会場内を駆け回ることも「兼城十五夜村あしび」の醍醐味なのです。

 

【撮影】久米島(くめじま)沖縄県久米島町兼城/2019年9月13日

沖縄版ウユニ塩湖 ~ 鏡のような多良間の海

2010年、多良間島の「八月踊り」取材で訪れた際にコンデジで撮った一枚。
たまたま不思議な雰囲気に撮れたので、印象に残っています。

何がどう、不思議に感じたのか。

いま改めて考えてみると、
絶景で知られる南米・ボリビアの「ウユニ塩湖」のように、
空と海、歩いている人までも、合わせ鏡のように撮れていたのですね。

「沖縄版ウユニ塩湖みたい」



13年も経ったイマになって気付きました。

多良間島の「八月踊り」は毎年旧暦の8月8日から10日の3日間に開催される国指定重要無形民俗文化財です。
コロナ禍で中止されていたため、今年2023年は今日(9月22日)から4年振りに開催されています。

【撮影】多良間島(たらまじま)沖縄県宮古郡多良間村/2010年9月14日

伊平屋島の十三夜

「クバオンギ」「クバオージ」

石垣島の旧盆伝統行事「アンガマ」でつかわれていた「クバオンギ」。
クバの説明をしようと思った時に、ふと、伊平屋島を思い出しました。
伊平屋島には見事なほど、お山全体がクバで覆われた山があるからです。
その名も「久葉山(くばやま)」。県の天然記念物に指定されています。

写真は伊平屋島から観たお月様です。

“こんなキレイなお月さまを撮ったかな?!” と記憶をたどりました。
このときは、「ムーンライトマラソン」に関連する取材で伊平屋島を訪れていました。
プロカメラマンも同行しており、私はライター業に専念。つまり、写真を撮る必要がなかったのです。それでも思わずシャッターを切りたくなったのです。

とてもキレイだけれど、満月ではありません。
ひょっとしたら、十三夜かも?!

十三夜といえば、八重山に「月ぬ美しゃ十日三日」(月の美しいのは十三夜)と唄い始める、「月ぬ美しゃ(つきぬかいしゃ)」という美しい子守唄があります。

撮影は2014年11月5日。


調べてみると、閏年の旧暦9月13日でした。

【撮影】伊平屋島(いへやじま)沖縄県伊平屋村/2014年11月5日

久高島の日常 ~ 島人憩いの場

島の南西、久高漁港へ下りる道端に島人が集う憩いの場があります。
そこは少し高台になっていて、久高漁港を眼下に、沖縄本島を望むことができます。
日中はコバルトブルーの海を、夕方には夕景を。
皆で眺める絶景から自然と会話が生まれます。

「夏と冬、季節によって太陽の沈む位置が変わるんだよ。
こんな小さな島だけど、ここから夕日を見ていると、地球は丸いんだなぁってよくわかるさぁ」


【撮影】久高島(くだかじま)沖縄県南城市知念/2023年7月3日