いつ、だれが、どこで作ったのかはわからない ~ 発祥地は沖縄本島
ウチナンチューの誰もが知っている教訓歌「てぃんさぐぬ花」の由来については、「沖縄本島一円を中心に自然発生的に生まれた」とだけ知られており、いつ、だれが、どこで作ったのかは誰にもわかりません。
物知りおじぃ、唄好きなおばぁ、民謡の先生、さまざまなウチナンチューに由来を尋ねてみましたが一様に
「さぁ、むかしからあったよ」
「自分が生まれる前からあったからねぇ」
と同じような答えが返ってくるだけでした。
あらゆる資料をひっくり返しても「沖縄民謡」と書かれているあたりが関の山で、
「由来など気にしたこともなかった。それほど当たり前にある身近な唄」
「誰が作ったかわかるなら教えて欲しい」
というウチナンチューもいました。
日本の民謡、外国の民謡のなかでも、いつ、だれが、どこで作ったかわからないものもありますよね。
“作詞・作曲不明”ということが、よりいっそう生活に根付いていて“民謡らしい”と感じていただければ幸いです。
「てぃんさぐぬ花」が生まれたとされる沖縄本島は、テレビやニュースで取り上げられることもしばしばありますので、本島にいらしたことがない方も、首里城や公設市場、美ら海水族館など、なんとなく雰囲気をイメージできるのではないでしょうか。
沖縄は音楽・芸能活動が盛んで、沖縄出身のバンドやグループが全国区で活躍していることはご存知の通りです。
本島にはさまざまなジャンルのライブハウスが点在しており、那覇では民謡、ジャズ、オールディーズを中心に、中部コザ辺りでは民謡、ロックを中心にライブをお楽しみいただけます。
沖縄本島には民謡歌手が営む民謡クラブもたくさんありますので、機会があればぜひ民謡クラブにもお出掛け下さい。
ディープなイメージの民謡クラブですが、リクエストを受け付けてくれたり、飛び入りをさせてくれるところもあります。
沖縄民謡がわからなくとも、“白い砂浜に真っ青な海と熱い太陽”とは違った一面、沖縄のまったりとした長い夜をきっとお楽しみ頂けるかと思います。

島風の記憶と希望 
